元・犬夜叉備忘録
感想書き、終了しました。ご愛読(?)ありがとうございました!
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最後の言葉
タイトルを見た瞬間に神無の運命がわかってしまいました。ついに神無祭り終了です。
鉄砕牙の妖力が戻り、コピー鉄砕牙は鏡の化け物の腕から消えました。勝負ありました。
後方からのこのこ出てきた神無に犬夜叉は一度は刃を向けますが、鉄砕牙を鞘に収めました。失せろ、と言います。見逃してやるからどこかへ行ってしまえということですね。
ミロサンも、こんなにボロボロの神無では、奈落も興味をなくしてしまうだろう、もしかしたら生き延びられるかもしれない、などと呑気なことを考えています。
えー…。連れて行ってあげないの?
というか、ボロボロの神無に興味がないのは犬一行もご同様のようで。神楽の時は熱心に勧誘したのにね。第一、神無に意思がないのは知っているはず。自分では何も考えず、ただ奈落の命令に従う生き方しかしてこなかった幼女に向かって(しかもボロボロなのに)、「もう終わったの。行きなさい、あなたは自由よ」と言ったって、戸惑うしかないと思うのですが。なんだか突き放しているように見えてしまいましたが。
…あれ? もしかして、神無に意思がないのは周知の事実だと思っていましたが、犬一行はそんなことまで知らなかったでしょうか? 自信がなくなってきました。
「終わり…?」
「自由…?」
と、オウム返しにするだけの神無ですが、何か考えているようにも見えたのですが、何か考えていたのでしょうか。
しかし、神無が自由になることはありませんでした。最猛勝を通じて神無に奈落から最後の指令が送られます。犬夜叉たちを道連れにせよ。
神無は、かごめに向けて苦しそうな一瞥を送り、鏡の化け物もろとも自爆しました。無数の破片が飛散します。犬夜叉がかごめをかばいましたが、破片がかごめの目に突き刺さりました。
おお、ヒロイン負傷ですか!? 今まで命がいくつあっても足りないような冒険をヒロインの特権でほとんど無傷でくぐり抜けてきたかごめがついに掟破りの失明か、と驚きましたが。
かごめの目に刺さったのは多分鏡のかけら。神無がそのかけらを通して、かごめに最後の言葉を送ったのです。
「光が、奈落を殺す」
どうでしょう、この言葉の簡潔さ。主語と動詞と直接目的語の三語のみ。それぞれに一切修飾語がついていません。意味が伝わる最低限のことしか口にしない神無ですが、それこそ、意思を持たないように振る舞うぞという意思が感じられてきます。
そして、かごめは鏡のかけらを通して四魂の玉を見ました。黒く汚れた四魂の玉の中心に、一点、清浄な光がある。その光が奈落を殺す…。かごめは悟ります。
神無は私たちを殺したくなかった。自分も死にたくなかった。だから、最後の言葉を私に送った。その心は確かに受け取った、かけらの刺さった(けど、何ともないらしい)目をしっかりと開き、涙をためて決意を新たにするかごめの表情が実に美しいです。

光が奈落を殺す。光というのは、桔梗が死力を振り絞って四魂の玉に残した、奈落がどんなに頑張っても消すことができない清浄な光。いつかそれが命取りになる、と奈落を脅かしていますが、それを神無はかごめに知らせました。それは、「光が奈落を殺してくれるから安心してていいよ」ではなく、四魂の玉の中の光が奈落を倒す手助けをしてくれるから、頑張ってという応援に聞こえます。神無は、最後の最後に奈落を裏切ったのですね。あからさまに奈落を裏切り、自爆を拒んでも、ただ奈落に消されるだけだとわかっていたのかもしれません。もしかしたら、万一、神無が裏切ったときのために白夜が待機していたのかも。だから神無は自爆を拒むことに意味はないと判断したのかもしれません。ただ、犬夜叉たちを道連れにはしない。かごめに奈落の弱味を伝える。それが神無にできる精一杯の裏切りだったのでしょう。けれど、本当は自爆したいわけではなかった。死にたくはなかった。それがあの苦渋の表情だったのですね。そして、その心はかごめにしっかりと伝わりました。それを伝えることができたのは、犬夜叉が神無を斬らなかったから。だからそういう気になったのでしょうか。それならば、確かに神無に意思はあります。
かごめの言葉が、神無の心を動かし、目覚めさせたのでしょうか。特にそんな様子はなかったし、もしかしたら神無には最初からずっと、意思があったのかもしれません。奈落がそれに気づかなかったのは、神無が自分の意思を完璧に隠すことができたからからかもしれません。そう思ってこの作品を読み返せば、神無の登場シーンにしみじみしたものを感じることができそうです。
神無がこうなって、やっと白夜が登場したわけがわかりました。奈落が直接神無に指令を与えることができるにもかかわらず、白夜が奈落からの伝言を持って神無の元にやってきたとき、白夜の起こす風に神無は神楽を思い出していました。風に吹かれて神楽を思い出し、そしておそらく懐かしむ気持ちや偲ぶ気持ちを抱いたとしたら、それは奈落の命令でしたことではありません。神無に意思はあったのです。
きっと神楽は、自分と同じ運命を辿ることになった姉を迎えにきていたと思います。自分と違って奈落に信用されていた幼女の姿の姉と、決して仲がよかったとは思えないのですが、二人にとって何もかもが終わった今となってみると、案外お互いに理解し合えるのではないでしょうか。「バカだな…」と唇をゆがめて皮肉っぽく、でもとっても優しい目をして笑う神楽が小さな神無に手を差し伸べる情景が浮かんで来るのです。
つまりは、風を起こすあのシーンのために白夜は神無の元にやってきたのでしょうが、せめて何か神無に手渡すような物を持ってきて欲しかったなあ。鏡を解放するための鍵とかさ。でないと、作者の都合以外に来た意味ないじゃん。
で、その白夜ですが、予想通り折鶴に乗り、冷たいねえ、奈落も。おれも気をつけなきゃな、と言ってすたこら逃げていってしまいました。どう気をつければ神無のようにならずに済むと考えているのでしょうか。まだ白夜というキャラがよくわかりません。
どうも作者は、どのキャラも愛しているらしく、敵のまま死なせる気はないらしいです。飛天満天や七人隊ですら、それぞれの事情と思いを持ったキャラでした(出番少なかった狂骨とかよくわからなかったので、多分、ですが)。魍魎丸や白童子ですら、奈落の敵として死んでいきました。
かなりキャラも整理されてきましたが、白夜の役割や身の振り方はまだまったく想像がつきません。奈落の味方なのか敵なのか。犬夜叉一行に対してあからさまに殺意を抱いてないらしい気はするし、だから「気をつけなきゃ」という言葉が出てくるのだと思いますが。どのように感情移入させてくれるのか、次は白夜の最期に期待したいと思います。そして、さらに奈落も、いつか犬夜叉に倒されるときには「ああ、そうだったのか。奈落はずっとこんなことを考えていたのか」とその死に涙することができるようなドラマが欲しいな、と思っています。

なんだか次々にキャラが死んで、読者の立場としては感覚が麻痺してきそうです。けれど、死と隣り合わせの冒険を続けているかごめたちにとってはまさに身近な死。分身として作られた偽りの命であっても、その重みをしっかりと受け止め、最期の想いをくみ取り、死を悼む姿勢には好感が持てます。敵だからとクールに殺戮を続けていく姿は教育上もよろしくないかと思います(大量の雑魚妖怪相手にはそうなんだけどね)。立て続けにキャラが死んで次は誰だろうなと予想する自分と、厳粛に死者を見送るキャラたちとの温度差をどうすればいいのか、やや途方に暮れております。
毎週漫画雑誌を立ち読みし、のほほんと日を送る自分にも、実は過酷な運命が待ち受けているかもしれないのだから、もっと日本の将来、世界情勢、現実社会においてまるで漫画のキャラのように次々命が失われている現実をもっと知らなければならないのではないかと、そんなことを思わされた神無の最期でした。




今回はなかなか落書きする気になれませんでした。
神無の最期はあまりにも可哀想過ぎます。
最期に兄上に会えた神楽、四魂の玉に光を封じ込めて犬夜叉の口づけを受けた桔梗に比べると、神無の死はただ惨いと思いました。かごめへの遺言は「奈落を倒して」以外の何ものでもないと思うけど、その奈落の命令で自爆するしかなかったなんて、悔しすぎます。
先週メイドの格好をさせたせいで(はないけど)、冥途へ行ってしまった神無。安らかにと願って止みません。うわあ、オヤジギャグ。
ちゃんとあの世への階段とやらを自分の足で昇っていけるのでしょうか。
こんなに心配になるということは、やはり神無を幼女だと思っているからですね。奈落の分身だとわかっていても、外見に騙されずにはいられません。こうして読者はますます奈落への憎しみを募らせることになるのでしょう。
奈落には夜神月以上の惨い最期を望みます。

ところで、神無が逝ったあとに鏡が残ったのが意外でした。化け物も一緒に爆発したことから、あれはただの鏡に成り下がっていると思いますが、神無が肌身離さなかったあの鏡、きっと土に埋めて弥勒が供養なんかしたんじゃないかな、と思いますがどうでしょう。
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