元・犬夜叉備忘録
感想書き、終了しました。ご愛読(?)ありがとうございました!
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奈落の死
こんなわかりやすいサブタイトルつけるなよ編集、と思ったのは私だけでしょうか。殿の安否を楽しみに見守りたかったのに。
かごめは、かなり自信たっぷりに矢を放ちました。私の矢は必ず四魂の玉を貫く、自分を信じろ。長年戦ってきた経験と努力が自信になっているのですね。どヘタクソがいくら自分を信じたってダメなものはダメでしょう。やはり根拠のある自信でなければいけません。私の買った宝くじは必ず当たる、自分を信じろなどといっても、根拠がないので当たらないのでしょう。
かごめの放った矢を、今は顔面と背骨が途中まで、何本かの肋骨が残るのみとなった奈落が、スカスカの黒玉の中で待っています。爆砕牙に刻まれながら顔面が無傷なのは疑問ですが、顔がなくなるとそれが奈落だとわかりにくくなるのでいいとしましょう。すでに覚悟を決めたらしい奈落は静かにかごめの矢の到着を待ちながら、かごめの言葉を思い返しています。四魂の玉はあんたの本当の願いを叶えてくれなかったのね。もう何秒もない命の最期に、奈落は自分の願いを思い返しました。そう、わしは桔梗の心が欲しかった。
その件についてはあとで突っ込むとして、ついにかごめの矢の到着です。かごめの矢は放たれてすぐ消滅したので、きっと障害物を飛び越えてワープしてきたのでしょう。死んでも桔梗と同じ場所には行けないだろう、と考えながら、奈落はかごめの矢に射られました。
と書きたかったのですが、実際にはかごめの矢が貫いたのは奈落ではなく四魂の玉でした。黒かった玉は浄化され、輝きを取り戻したようです。村に落下した瘴気の塊が消滅していきます。周囲から瘴気がすっきりとなくなりました。
すでにあまり黒くはなくなった黒いスカスカがついに地上に落下し、かごめのほうに向かってきました。慌てて犬夜叉がかばいます。スカスカが到着したのは、井戸でした。かごめがいつも現代と戦国時代を行き来している骨喰いの井戸の真上で、スカスカがついに消滅し、奈落が姿を現しました。いつの間にか顔が元の、人見家若殿の顔に戻っています。首から下は背骨と肋骨。そして、肋骨に包まれるような位置で宙に浮く、矢に貫かれた四魂の玉。まったく無傷な顔で奈落は話しました。わしはあのとき四魂の玉に願をかけた。白夜がかごめを斬った時だ。その願いは、わしの死と共に叶えられる。奈落はそう言うと、安らかといっていいほどの穏やかな表情で散っていきました。バサッという擬音語から、散ったと推測します。死後の遺体に関してだけは、桔梗とそっくりだったよ。よかったね、奈落。
そして、奈落の死と同時に、かごめの背後に巨大な冥道が現れました。

えー。
…へーえ。
…そやったんかあ。
桔梗の心が欲しかった。それが奈落の望みやったんかあ。
…なんじゃ、そりゃ。
だって、奈落って桔梗を殺したがっていたしー。
正直、少々混乱しています。奈落が桔梗をまじめに愛していた、ということですか? 悪役の奈落が死に臨んで読者の共感を得るには、そういうことにする他なかったとですか?
鬼蜘蛛の望みは、自由に動ける身体で桔梗を奪って逃げること。でも、あさましい欲望を抱いていたそうなので、欲しかったのは桔梗の身体と考えるのが自然でしょう。というか、誰かの心を欲しがるような性格ではなかったような。そして、鬼蜘蛛に取って代わった奈落は桔梗を殺した。奈落にとって桔梗はどうでもいい存在だったとしか思えない。というか、桔梗と犬夜叉を憎しみ合わせて殺し合いをさせたかった。これは悪意に満ちたイタズラみたいなもので、このときの奈落が桔梗の心を欲しがっていたはずはない。奈落は、鬼蜘蛛の気持ちとは無関係に、桔梗と戦ううちに愛に目覚めたんだろうか。それとも、奈落の中に眠る鬼蜘蛛の心がじわじわと染み出してきて、桔梗を望んだんだろうか。奈落はそれを自覚して、白霊山で人間の心を捨て、桔梗をまた殺した。殺し損なったけどね。で、どうしてだかもう一度人間の心を取りに行って、結局桔梗を触手で貫いて殺した。それで、本当は桔梗の心が欲しかったって言われてもねー。釈然としないなあ。
桔梗の心が欲しいから恋敵の犬夜叉を亡き者にするというのはわかるんだけど、何のために桔梗を殺したのやら。桔梗の心が犬夜叉で一杯で、桔梗の心を得ることがかなわないと諦め、心を手に入れられないなら殺してしまえってことになったのでしょうか。それなら、桔梗を殺した後さっさと後を追えばよかったじゃん。桔梗を殺して、犬夜叉も殺したら、あの世で二人が結ばれてしまうではありませんか。
奈落は、自分が死ぬと同時にかごめが冥道に飲みこまれるように四魂の玉に願ったらしい。それって、無理心中だよね。奈落はかごめと心中するより、桔梗と心中したほうが自然なような気がするんだけど。これは、せめてかごめの中に残る桔梗の一部と共に死にたいというよりは、はっきりと犬夜叉への厭がらせなんだろうな、と思います。奈落の死と連動してかごめが死ねば、もしも犬夜叉が奈落にとどめを刺した場合、犬夜叉がかごめを殺してしまったと嘆くことにもなりますし。つくづく奈落は、犬夜叉を殺したいのではなく苦しめたいのだなあ、と思います。あ、そうか。だから桔梗を殺したのか。犬夜叉を苦しめるために。
でも、奈落にとどめを刺したのは犬夜叉ではありませんでした。反撃のきっかけを作り、戦闘が有利に転じたのは犬夜叉の刃型冥道残月破のおかげに違いありませんが、とどめを刺したのは兄上の爆砕牙でしょう。これは奈落にとって意外なことだったのではないでしょうか。奈落はきっと、倒されるとすれば犬夜叉に倒されると思っていたはずです。というか、読者もそう思っていたのではないかしら。だって、犬夜叉が主人公なんだし。
というか、かごめの矢は奈落の死と関係あるのかしら。射たのは奈落じゃなくて四魂の玉だったし。…そういえば、奈落の心臓って結局どこにあったのでしょう。神楽が血眼になって探して、一時は赤子の中に隠されていた、奈落の心臓です。今回の戦闘ではどこにも見あたらないまま奈落が臨終を迎えてしまったわけで。…ということは、まさか四魂の玉の中にあったのでしょうか。確かに最終的にそんなような位置にはありましたけど。もしかして、四魂の玉から曲霊を取りだして、余ったスペースに心臓を押し込んだとか。だとしたら、とどめを刺したのはかごめですねえ。うわ、『入学直前の女子高生、変質者を矢で射殺す』なんて新聞の見出しが浮かびます。もしもかごめの矢が外れたら、奈落は爆砕牙を耐え抜いたのでしょうか。考えてみると、兄上も先週四魂の玉を斬りたがっていたような。爆砕牙でも四魂の玉は斬れんのか、と舌打ちしていましたっけ。奈落の命と四魂の玉の関係がわからなくて、なぜ兄上が玉を斬りたがったのかわからなかったのですが。玉を斬る、あるいは浄化することで奈落が死ぬことになっていたのでしょうか。んー…。奈落の死因がわかりません。冥道残月破と爆砕牙と矢のどれが致命傷となったのか。それがわからなければ犯人が特定できないわけで、有罪にすることはできない、と。
つまり、奈落が今までしてきた悪事は、愛する桔梗に振り向いてもらうためのイタズラだと? 振り向いてもらえないから殺してしまったと? そして、桔梗が最後まで愛してやまなかった犬夜叉を苦しめる為に余生を捧げたと? すべては桔梗の心を得られなかったプライド高い奈落の犬夜叉に対する嫉妬だったと? 一度捨てた人間の心を拾って、犬夜叉への嫉妬を燃やし、その憎しみが四魂の玉を穢す力になっていたというのですか。
だとすると。半妖である奈落の心は妖怪のものではなく、間違いなく人間のものだったと思います。純粋な妖怪である殺生丸なら、奈落のしたことすべて「くだらん」の一言で片づけることができるでしょう。殺生丸なら、殺したい相手には剣を振り下ろすだけ。奈落のように策を練って同士討ちを計ったり、自らを憎ませて喜んだりすることはないでしょう。以前犬夜叉が、人間の心も妖怪の心も選べるのに人間の心を選ばなかったと奈落を責めていましたが、人間の心が妖怪の心より優れていると簡単に言い切ってしまうことはできないと思います。鋼牙にしても飛天満天にしても(妖怪の名前が他に出てきません。とほほ)、やられたらやり返す、邪魔な存在は蹴散らすという単純明快な態度でした。それに対し奈落の、騙したり駆け引きしたりの陰湿なやり方が人間のやり方だと考えると、人間こそ四魂の玉同様、良くも悪くもなるものだと思えます。

今回、四魂の玉がかけらになって飛び散りませんでしたが、それは、たとえば風船玉に鉛筆を乱暴に突き刺すと風船玉が割れてしまいますが、高い技術で丁寧に挿入すると、風船玉に開けた穴をふさぐように鉛筆を差し入れることができるようなものと解釈します。それだけかごめの腕が上がったということでしょうね。
そして、奈落亡きあとは四魂の玉との戦いとなるのでしょうか。桔梗の悲願だった玉の消滅は可能なのでしょうか。正しい願いが玉を消滅させるということでしたが。
玉が消滅すれば、井戸の道は閉ざされると思います。以前、狼野干との戦いのとき、かごめが四魂のかけらを持っていないために井戸を通り抜けられなかったことがありました。あのときは戦国時代側の井戸に四魂のかけらを持った七宝がいたので何とか道が開きましたが、ということはつまり四魂の玉そのものがなくなってしまえば、井戸は通れなくなるはずです。かごめはそれをわかっているのでしょうか。それがわかっていても四魂の玉を昇華させようとするのでしょうか。
なんだか、かごめの背後に現れた巨大な冥道についてよりも、その先が気になって仕方ありません。その時がなるべく遅く来るように、存分に冥道と格闘して欲しいと思います。

monokuroさん、拍手ありがとうございます。
そうなんですよねー。どう考えても四魂のかけらを持っていないんじゃないかと思うのに、かごめがちょくちょく現代に戻っていたみたい。卒業できたところをみると、結構頻繁に帰っていたのかもしれませんね。じゃあ、あのときはなぜ井戸を通れなかったのでしょう。四魂のかけらがなければ井戸を通れない設定だったのが、何か事情があって、途中から変わってしまったのでしょうか。
うーん…。その辺は引っかかるのですが、連載終了までにつじつまが合うといいなと思っています。
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